2021年度斎藤ゼミU19生活動報告書

 

科目名:演習Ⅰ,Ⅱ

 

はじめに

 2021年度において、斎藤ゼミのU 19生である私たちはコロナ禍が続く中、環境問題や持続可能な開発について主にオンラインで学びを深めました。課外活動は出来ませんでしたが、課題図書を読み、まとめを作成して発表したり、斎藤ゼミの先輩方によるオンラインでのゲスト公演や卒論、ゼミ論の完成に向けた準備に励みました。これらの活動を通じ、発表や議論を重ねることによりゼミで扱うテーマや、それぞれのゼミ生が関心を持つ分野など、幅広く学び、知識を深めました。以下は、2021年度斎藤ゼミU 19生の活動や学習内容をまとめた活動報告書です。

 

演習における活動内容

 演習においては初めてゼミ生で顔合わせをする機会となり、持続可能な国際開発の基礎的な部分を主に2つの文献から学び、さらに、3人のゲストスピーカーをお呼びして、知識を深める活動を行いました。

 まず、西川潤さんの「2030年未来への選択」と、DeneulinShahaniの「Introduction to the Human Development」との2つの文献について各章ごとに担当を決め、それぞれの章において重要な点をまとめ、ゼミで共有しました。さらに、各々が全体を読み、ブックレポートを作成することで、ゼミでの議論がより深いものとなりました。これら2つの文献を通じ、自国の利益を最優先する国家の経済活動が及ぼす影響や各国際問題の緊急性、人間開発の困難さ、豊さとは何かなどを読み解きました。また、持続可能な国際開発について重要なキーワードや、基本的な考え方を身に着ける最初の機会となりました。

 次に、ゲストスピーカーの方々による講演では2011年に起こった東日本大震災で被災し、自主避難された西山さんは、テレビの情報だけでは知ることのできなかった事実を教えてくださりました。天災の多い日本で生きていく上で情報を鵜呑みにせず、取捨選択することの重要さを学びました。次に、NPO法人アクセスの野田さんの講演では、貧困地域に住む人たちを「支援する」というよりも生きていく力を「教えていく」という活動を行なっていることを教えていただきました。貧困地域への支援方法が多岐に渡っていることを学びました。最後にマザーハウスの山崎さんからフェアトレードの生産者支援とは異なる活動について学びました。その活動では効率よく作業を分担して商品を大量生産し低賃金を得るのではなく、「テーブル生産」という1つのチーム全員で完成品を作り上げることで全員のスキルアップを目指し、賃金を上げるシステムを作られていました。途上国の人たちに働く機会を与え、責任感を持たせることで商品を「共創」していくことができていました。働く環境を根本的に変えようとする支援活動の一環を知ることができました。御三方の講演では国内外を通した開発方法を学ぶ素晴らしい機会でした。

 

演習における活動内容

後期に入っても尚コロナウイルスの収束はみられず、また斎藤ゼミのおおよそ半数のゼミ生が提携留学に参加していたため演習はオンラインでの活動がほとんどでした。そんな中演斎藤ゼミで行った活動としては、大きく分けてゲスト講演の参加、またゼミ論文に関する取り組みの2つが挙げられます。

次に行ったゼミ活動はフィリピンへのオンラインスタディツアーです。NPO法人アクセスの方々のご協力によりこの活動が可能となりました。このスタディツアーには現地の方たちも加わりスラム街ヘルピング地区へのヴァーチャル訪問、現地の方であるアンドレアさんのライフストーリーなどを聞くことができました。ヴァーチャル訪問ではスモーキーマウンテンや小売店のサリサリストアなど途上国スラム街の凄まじい貧困について学び、アンドレアさんから実際にスラム街で生きてきたお話を聞くことで貧困問題についてより深く知ることが出来ました。

また演習全体を通して、ゼミ論文の完成に向けて取り組んでいました。授業内では各自テーマや要旨を持ち寄って斎藤先生、また他のゼミ生からフィードバックをもらい、ゼミの最後にはパワーポイントを用いて各々のゼミ論についてのプレゼンテーションを行いました。前述にもあったようにゼミ生の多くは提携留学で多忙な中での参加だったこともあり、ゼミ全体としては例年と比較して進捗に少し遅れがみられたため、春休み期間中にもゼミ論の作成に時間を当てる運びとなりました。しかしながらゼミ内でお互いのテーマを共有し意見を求めることで、各々が課題研究において実行可能であるかどうかを多角的な視野をもって考察でき、また今後の方針を固めることができたという点で、非常に有意義な時間でした。

 

まとめ

2021年度斎藤ゼミでの活動、演習1では二つの文献を読み互いに共有する事ゼミ内テーマに対する理解を深めました。また、演習1.2通してゲストの方々のお話を聞くことでゼミ生それぞれが様々なテーマに対して理解と関心を深めました。演習2では各自ゼミ論文の完成に向けて取り組んでおり、斎藤先生からのフィードバックや参考文献などの提案を受けより有意義な時間を過ごすことが出来ました。今後のゼミ活動で引き続きゼミ論文の完成やテーマに対する理解をより深めていくために文献やゼミ内での意見交換を進めていく予定です。以上で2021年度斎藤ゼミU19生の活動報告を終わります。