担当者 嵩 満也
テーマ 宗教と人間―宗教の社会活動とその思想
講義概要
(演習Ⅰ~Ⅳ)
講義では、宗教と人間とのかかわりについて考えていくことを共通テーマとします。世界では、さまざまな紛争が宗教と結びつけて理解されている。無宗教を標榜する人々が多い日本人にとって、世界で起こっているそのような出来事は理解することが難しいように思われる。けれども、無宗教といいながら、日本人の日常生活には、さまざまな宗教的行動と呼ばざるを得ない現象が見られる。初詣、お墓参り、占い、クリスマス等。「それは慣。習あるいは風習であって宗教ではない。」という人もあるかもしれない。しかし、そのときに使っている宗教という言葉をどのように説明するのだろうか。
演習Ⅰでは、さまざまな宗教の歴史と現実の姿について知識を広めつつ、宗教が現代社会でどのようなかたちで存在しているのか、身近な題材とテーマを設定して一緒に考えていく。具体的な研究対象とゼミの進め方は、全員で相談しながら決めていきますが、発表はグループ研究を中心にすすめ、卒業論文などの個人の研究テーマについては個別に指導していきます。
到達目標 【演習Ⅰ〜Ⅳ】は、個別に単位認定されます。以下に概要を示しますが、詳細は、担当教員に尋ねるか、年度初めにWEB上に掲載される各シラバスを参照して下さい。
【演習Ⅰ/Ⅱ】
  • 現代における宗教と人間の関わりについて、広い視野から複眼的に見る目を養うとともに、現代世界に見られるさまざまな宗教の諸相と特質・意義について理解する。
  • 身近な宗教文化をとおして、人間と社会との関わりを理解する。世界と日本のさまざまな宗教の基本的な思想について理解する。
  • 資料収集や発表のスキルを身につける
  • 研究レポート作成と口頭発表のスキルを身につける。
講義方法 ゼミで具体的に取り上げる題材・テーマについては、ゼミ生と一緒に相談をして決める。授業のテーマ・進め方は、全員で相談しつつすすめるが、いずれの場合もその成果をプレゼンテーションとして発表してもらう。また、必要に応じて担当者による講義形式の授業も行う。
成績評価の方法 【演習Ⅰ〜Ⅳ】は、個別に単位認定されます。詳細は、担当教員に尋ねるか、年度初めにWEB上に掲載される各シラバスを参照して下さい。
授業での議論等(60%)、 レポートその他提出物等(40%) を目安として、総合評価します。
系統的履修 仏教の思想A/B、日本の宗教、日本の宗教と文化
テキスト 特に指定しない。
参考文献
  • 阿満利麿(2003)『社会をつくる仏教―エンゲージド仏教』人文書院
  • 安丸良夫(2004)『現代日本思想論』岩波書店
  • 間瀬啓充編(2008)『宗教多元主義を学ぶ人のために』世界思想社
  • ケネス・田中(2010)『アメリカ仏教―仏教も変わるアメリカも変わる』武蔵野大学出版会
履修上の注意・担当者からの一言 ゼミはゼミ生がつくっていくものです。そのためには、まず参加すること。知ることはかかわること。かかわることは変わることです。一人ひとりが主役になって、積極的にゼミ活動に取り組むことで、大学生として学ぶことの醍醐味を味わってもらいたいと思います。そして、人間的にも大きく成長するきっかけにしてください。