シラバスNo 10
担当者 徐 光輝
テーマ 東アジアの地域文化研究
PEC候補生受入 受入不可
講義概要 近年、人間文化や国際文化の研究が注目されているが、その最も基本的な構成要素は地域文化である。人は一定の地域に生まれ、その土地の自然条件に合わせて生きていく中で、独自の地域文化を生み出すのである。
 この意味からいえば、衣食住行を含む地域文化を知らずに一民族や一国の歴史文化を語るのはとても難しいことであろう。また、国際文化交流や異文化の理解には、幅広い比較研究の能力が求められるが、その基礎となるのはまず地域文化に関する系統的な知識である。
本演習では、中国大陸、朝鮮半島、日本列島を含む東(北)アジアの地域文化に焦点を当て、考古学、文献史学、民俗学、言語学の資料をもとに、衣食住行に代表される基層文化を中心に、稲作農耕文化と畑作農耕文化の起源と展開、農耕集落の発生から城郭都市の登場、神権政治(神権・財権・軍権)に基づく初期国家の形成と発展など、文明と国家の形成過程のほか、歴史時代の地域文化と民族文化の交流や比較も視野に入れて卒業研究を行う。
到達目標 本演習は学生が一定の専門知識をもとに、独自に問題点を見出し解明できることを目標としている。
講義方法 運営方法として、共同的テーマと個別的テーマを決め、そのテーマをめぐって文献資・史料の収集整理と講読を行い、その分析データをもとに発表討論を積み重ね、卒業論文をまとめて行くようにする。
成績評価の方法 平常点、レポート等をもとに総合的に評価する。
系統的履修 歴史、民俗、考古系科目をできるだけ履修すること。
テキスト 特になし。
参考文献 授業中に参考文献を紹介し、パンフレットなどを配布する。
履修上の注意・担当者からの一言 故郷のような具体的な地域を舞台に衣食住行を研究するのも面白いでしょう。