カナダ
カールトン大学2006年度後期N.Mさん(女)
- 期間
- 2006/9/4-2007/3/20
- 所用経費(1ヶ月)
-
宿泊費・食費 70,000円 交通費 6,000円 図書・学用品 1,000円 衣服費 8,000円 教養娯楽費 3,000円 雑費 8,000円 合計 96,000円 - 渡航・帰国費用
- 25万7550円
- 授業料
- 70万9000円
- 換算率
- 1カナダドル=100円
住宅について
どの住居に住むにも一長一短はあるが私は最初のうち現地の生活に慣れるまではホームステイをしその後は他の国籍や現地の学生とルームシェアをするという方法が行動範囲や自由さも広がるし、語学上達の為にも良いのではないかと思う。
医療について
カナダでは全国的に医者の数が不足しており治療に行っても何時間も待たされることが多いようである。しかし、大学内の医療サービスについては割としっかりしておき、ESL生は全員保険に加入しているので無料で診察してもらえるし、私はインフルエンザの予防接種を無料で受けることができた。
治安・衛生について
留学前はカナダは安全な国というイメージがあったが実際はやはり日本に比べると危険だと感じることが多いというのが現状である。留学生も気を抜かず時間や場所には気をつけて行動したほうがよい。衛生面は問題もなく、水道水(地域によって差はあるが)そのまま飲むことができる。
受講科目
Writing Process
期間
2006/9/5-2007/3/19
授業内容・到達度
Essay,summary,freewritingを主に書き先生にアドバイスをもらったあとに、自分で推敲し1つの文章を完成させる形の授業。文法の良し悪しを気にせず、とりあえずできるだけ多くの文章を書くことが求められたので自然とその力がついた。また、推敲の合間に先生からアカデミックな文章を書くのに必要なことなども教わり、writing能力は確実に上がったと感じられる授業だった。
Oral Process
期間
2006/9/5-2007/3/19
授業内容・到達度
スピーキング、リスニングに特化した授業であり、多くのプレゼンテーション、ディスカッション、調査分析(Survey)も行った。他のクラスのプレゼンテーション発表を見に行ったり、逆に自分のクラスの発表を見に来てもらったりもした。リスニングは大学講義のテープや映画、ニュース、ラジオなどの日常的な英語、先生の読む文をノートに書き写すdictationを行った。私は特にスピーキングが弱点だったので授業ではそこを伸ばすよう心がけた。
Campus Connections
期間
2006/9/5-2007/3/19
授業内容・到達度
文法や発音など自分の弱点にあわせた授業やドキュメンタリー映画や大学内の施設を見学して回る授業、CAEL(TOEFLのようなテスト)対策など、10個程度の中から毎週1つの授業を取る選択性。私は普段の授業では全く文法の勉強ができないのでCampus Connectionsで文法の授業を取るように心がけた。基本的な文法と違い、一歩レベルアップしたものを学ぶことができたので勉強になったし、いつものクラスと異なる先生・生徒に触れ合える週に一度の楽しい授業だった。
Reading for Pleasure
期間
2006/9/5-2007/3/19
授業内容・到達度
Campus Connectionsの代わりに新しく実施された授業で先生の持ってきた本(小説がほとんど)を読んで理解度を確かめるために小テストやグループディスカッションをしたり、自分の読んだ本のあらすじや感想をグループ内で発表したりした。他の授業で読むアカデミックな内容と違い、自分で好きな分野の本を選んで最低週に一度は読むことができるので、Reading能力を伸ばすのに役立った。
留学を終えての感想
渡航前にしておいたほうがいいこと
インターネットや雑誌、本などで渡航先の町や学校の情報をできるだけ集めること。どこで銀行が開設できるのか、学校は大体どのような場所に位置しているのかなど、知っているのと知らないのとでは大きな差があると思う。また、渡航前には歯の治療など、海外ですぐにできない、もしくは保険でカバーできない医療行為は受けておいたほうが良いと思う。
持って行ったほうがよいもの
ホームステイをする場合、洗濯は週1回というところが多いので、タオルや靴下などは結構多めに持っていったほうがよいと思う。私はタオルを持っていかなかったが、毎日同じタオルを洗わずに乾かして使わなければいけなかったし、サイズもちょうど良いと思えるものが無かったので、結局日本から送ってもらった。また、洗濯用のネットは、他の人の衣類と混同されるのを防げるし、とても便利であった。日本からのお土産は、現地でできた友達にもあげられるように、多めに持っていったほうがよいと思う。
日本の歴史に興味のある外国人も多いので、それを紹介できるような本も持っていくと良い。日本食に使える材料や調味料はぜひ持っていくべきである。私はあまり日本食は恋しくならなかったが、ホストファミリーや友達に日本食を作ってあげるととても喜んでいたし、各国料理の持ち寄りパーティーでも日本食は結構人気があった。
パソコンは海外でも大学生活には必須なもので、プレゼンテーション用のパワーポイントを作成したり、宿題をタイプして提出したりしなければならないこともあるので、必ず持っていくべきである。大学にも図書館などにパソコンは設備されているが、順番待ちをしなければいけないことがほとんどであった。現地でも買えるが、英英辞書(電子辞書ではなく、本タイプのもの)は英語力を上げる為にはとても効果的だと思う。調べたい言葉が無いときでも、本代わりに読んで語彙力を増やすことができる。
持って行かなくてもよいもの
カナダ東部の冬はかなり冷え込むと聞いていたので、厚手の服を沢山持っていったが、建物の中はどこも暖房が十分に効いているし、日本の寒さとは種類が違うので、それらの服を着ていると逆に暑いくらいだった。
しっかり防寒のできるジャケットを現地で買えば、寒さ対策にはそれで十分である。カイロも持っていったが、一度も使わなかった。携帯電話は現地で購入するほうが良い。私は日本で海外対応の携帯電話を購入して持っていったが、カナダ国内からから国内への電話はかなりの遠距離通話料がかかってしまい、あまり掛けられないし、友達からも掛けられないので意味が無かったと思う。主に日本との連絡手段としては使うことができた。
留学先でのお金の払い方・送金方法・銀行利用方法
最初はトラベラーズチェック:現金を、3:1の割合で持って行った。現地に到着してから1週間くらいで、大学のキャンパス内にScotia Bankという銀行の支店があるので、そこで口座を開設し、日本からその口座に送金してもらった。送金は日本の口座から直接できなかったので、送金サービスに申し込んだ。ホームステイの滞在費は現金で手渡しだったので、毎月その口座からおろしていた。海外では小さな買い物もクレジットカードでするのが主流となってきているが、私は念の為に必要時にATMなどで現金を下ろすか、トラベラーズチェックを銀行で現金化(お店では取り扱っていないところもあるので)して使っていた。
留学先の気候
私がオタワに着いた9月は、日本の蒸し暑い残暑とは違い、かなり涼しく湿気も無く、快適な秋の気候だった。ただ、日本よりもかなり日差しが強く、冬でも晴れている日はかなり紫外線が強そうな印象を受けた。2006年はオタワではまれに見る雨が多く暖かい年だったので、例年のような気候は経験しなかったが、11月から4月ごろまではほぼ毎日曇りか雨、雪といった天気である。
この時期に来る外国人は、この天気のせいで気分が滅入ったりしてしまう人が多いそうだ。また、冬はやはりカナダらしく、気温が低くて期間が長い。一番寒かった日はマイナス43度にもなった。平均して冬はマイナス15度くらいだったので、マイナス2度くらいになると暖かく感じるほどであった。ただ、日本の寒さとは違い、表面だけが寒いという感じなので、厚い防寒着とブーツを1枚、1足もっていれば至って簡単に過ごすことができると思う。
大学について感じたこと、周辺の治安
カナダの中では中規模の大学と聞いていたが、キャンパスは広く、施設もとても充実していた。私はESLの授業しか取れなかったが、面白そうな学科も沢山あり、クレジットの授業も取ってみたかった。
学生も年齢・国籍様々で、特にやはり日本よりも海外からの留学生をかなり多く受け入れているところが大きな違いであり、より多くの人により良い学べる場を提供していると感じた。そして、学生は学内の美術館、ジムやプールなどの施設を無料で利用できるのも大きな魅力であった。
カールトン大学はダウンタウンから少し離れた場所に位置しており、すぐそばにリドー河や広大な森林などの緑も広がっているので空気もきれいで、治安に関して全く問題は無かった。が、地元の新聞にはたびたび殺人・傷害事件の記事が載っていたし、夜遅くにダウンタウンを一人で歩いたりすることも危険なのでやめておいたほうが良い。面積自体は小さい街ではあるが、カナダの中では大きいほうの都市であるということを忘れてはいけない。
留学中の食生活
基本的には3食の料金すべてがホームステイ代に含まれており、朝食と昼食は自分で簡単なものを作り、(サンドイッチなど)夕食は家族と一緒に食べる、という具合であった。私の滞在したホストファミリーはかなり良い家族で、料理もとても上手だったので、日本食は一度も恋しくなることが無く、食事にはかなり満足できた。
ただしこれはホストファミリーによるので、友達の中には毎日ジャンクフードのようなものしか食べられない人もいたし、同じようなメニューばかりで飽きてしまうという不安も多々聞いた。また、大学内の寮でも食事はあまり期待できるものではないそうである。食事は、海外で生活する上では非常に重要なことだと思う。
留学中の旅行について
オタワはカナダ東部の観光地にも近く、すぐ隣にはフレンチカナダのケベック州も隣接しており、アメリカの国境にも近いので旅行をするにはとても便利な街である。オタワの街自体は結構小さく、観光をしても2日程度あれば大体の場所は見られるが、一番大きな観光スポットはやはりカナダの国会議事堂と国立美術館である。
私は長期の休みを利用して、トロント、ニューヨーク、そしてモントリオールに旅行した。ニューヨークでは旅先で友達になったフランス人たちと一緒に観光に出かけたりして、かなり充実した旅になった。
冬季に滞在していたのであまり頻繁に旅行することはできなかったが、春や夏に滞在していればかなり色んな所にいけると思う。また、すべての旅行にグレイハウンドという長距離バスを利用した。学割もあり、鉄道に比べるとかなり安く、また本数も多いので大変便利である。
留学して一番良かったと思えること
まず、私の当初の目的であった「自分の英語力を試す」という事柄を実践できたのが、今回の留学においての一番の収穫である。
自分の語学力を知り、また英語が使えることでどんなことができるようになるのかということを十分理解することができた。一人で生活し、友達を作って、いろんな場所に旅行に行き、日本では絶対できないことを思う存分経験して帰ることができた。さらに私はこの留学で、英語力と行動力のほかに、人とのつながりというとても大事なものを得ることができた。言葉も文化も違うけれど、一生大切な友達になる人たちとも知り合うことができた。これはコミュニケーション能力無しにはきっと得ることが難しかっただろう。そのような友達からまた違った語学や文化を学ぶ楽しさ・難しさを知り、私は改めて国際理解について考え直した。
留学して一番つらかったこと
私はホームシックには陥らず、ほぼ毎日楽しく過ごすことができたが、これは周りの人たちのおかげであると思う。
一番つらかったことは、秋のセメスターでクラスメイトが母国語ばかりしゃべっていて、英語の勉強にならずかなりイライラしてしまったことや、授業のレベルが低いと感じることがあり、学校を変えたくなってしまったことがある。それでもなるべく努力したので、次の学期にはレベルの高いクラスに進級することができた。留学には我慢しなければならないことが付き物であるが、忍耐強く前向きに努力していれば、必ず努力に見合う結果が得られるものである。
留学前と留学中のイメージ・考え方のギャップ
半年以上という長い期間日本を離れることを想像し、留学前は不安だらけで自分の英語もどこまで通じるか分からなかったが、実際オタワの街に着いてホストファミリーの歓迎を受けて、肩の力が抜けるように楽になった。そして、自分の言葉が想像以上に相手に伝わっていると感じた。
留学前は、自分ひとりで英語で銀行の口座を開設したり、電話を掛けてインターネットの回線を繋いだりしてもらうなんて想像もできなかったが、現地に行ってみるとすんなりできた。私だけに限らず、多くの留学生が感じることであろうが、留学してみると知らないうちに結構行動力がつくものだと思う。自分が思っている以上に、「行ってみれば」できることはかなり多いと思う。
カナダという国、オタワという街について考え方にギャップがあったと思うのは、私が「北米=移民の国」という事実を忘れていたことである。もちろん地域によって違いはあるが、少なくとも私のいたオタワは本当に多種多様な人種の混在する街であった。カナダといえば白人の多い国、という先入観を持っていた私にとっては、とても驚くべきことだった。逆に言えば、「外国人」である私も全く違和感無く溶け込めて、すべてを受け入れられているようで居心地がとても良かった。そのおかげで、オタワでの生活にもすぐに馴染めるようになったのだと思う。自分がその国のアウトサイダーとして見られているより、滞在が短期であっても自分がその国、地域に受け入れられていると自覚することで、すべてが協力的に思えるのである。
留学を終えた今、自分が感じること・今回の留学をどう生かしていきたいか
私にとってこの半年間は、毎日が驚きの連続で、本当に早く過ぎていってしまった。楽しいことだけではなく、課題に追われたりと頑張らなければいけないことも多かったが、本当に日々英語に限らず、勉強になることばかりであった。特にオタワで知り合いになった人たちや友達には大変お世話になり、この街に留学することに決めて本当に良かったと心から思う。いろんな文化や背景を持った人たちと話すことで、自分自身成長できたし、長期間滞在することによってカナダと日本の両方の良い面、悪い面を客観的に知ることができた。
そして本来の目標であった英語力も自分で成果が分かるくらいレベルアップさせられたし、学校の教室の中で学ぶだけではなく、日々生活する上でいろんな場面に出くわすことにより、語学や文化を学ぶという面だけではなく人間的にも成長することができたので、留学としての目的は120%ほど達成できたと感じる。ここまで良い成果を導き出せたのも、家族や友達のサポートがあってのこと、また、私費留学に行けるという貴重な機会をつくってくださった大学のおかげである。
留学を終えて数日たった今、私がもっとも感じることは、この留学において培った英語力を維持、あるいは向上させることと、それをこれからの勉強、将来の進路にできるだけ生かすことである。留学中に、学びたいことや将来についての希望が固まってきたので、その気持ちを忘れず、「留学した」ということだけに満足せずに、それを自分の中で使える道具として磨き、これからの人生において役立てて行きたい。