担当者 | 古川 秀夫 |
テーマ | 多文化共生とアクションリサーチ |
講義概要 (演習Ⅰ~Ⅳ) |
本演習では、多文化共生に資する成果をもたらすアクションリサーチの修得と実践が推奨されます。アクションリサーチを重視する心理学において研究対象となる人間の行動は非常に広い意味でとらえられます。外にあらわれる行動だけでなく、行動に影響を及ぼす社会文化的な認知、態度、価値、信念、パーソナリティなども含まれます。また、行動の主体として,個人だけでなく集団、組織、社会、地域、国家も想定されます。 研究方法としては、文献研究だけにとどまらず、観察・実験・調査など、実証的な方法を用います。このような研究対象と研究方法の広がりのなかで、受講生一人ひとりの自由な問題関心にもとづき、文献レビュー、ミニ卒論研究、さらに卒業論文に関わる研究と執筆への展開が期待されます。 受講生一人ひとり研究活動を進める一方で、受講生共通の興味・関心をもとに演習クラス全体またはグループでの研究プロジェクトを設定し参加してもらいます。 |
到達目標 | 受講生一人ひとりの研究活動について:演習Ⅰでは,インタビュ-などの実習を行いつつ、演習Ⅱで作成するミニ卒論のテーマを絞り込むことが課題となります。4千字程度の文献レビューレポート作成が目標となります。演習Ⅱでは,実証的な方法で収集されたデータの分析に基づく8千字程度のミニ卒論の作成が目標となります。演習Ⅲでは,ミニ卒論を踏まえた,卒業論文への展開と研究遂行が目標となります。演習Ⅳでは,演習全体だけでなく国際学部国際文化学科における学習・研究の集大成となる卒業論文の完成が目標となります。 演習クラス全員参加の共同研究プロジェクトについて:演習Ⅰでは、グループ研究のテーマを設定し、文献講読とともに研究方法の選択や分担について決定します。演習Ⅱではプロジェクトの実施、データの収集を目標とします。演習Ⅲ、演習Ⅳではデータの分析を共同で行い、分析結果の共有をし、プロジェクト全体に関わる報告書の作成をめざします。 |
講義方法 | 研究方法の概説を行う講義型,研究方法修得のための実習、研究の計画と結果に関する発表などの参加型,計画立案・データ分析に関するマンツーマン指導など,段階に応じた講義・指導方法をとります。 |
成績評価の方法 | ミニ卒論,卒論が完成に至るまでの研究計画,実施,及びデータ分析の過程や妥当性が評価の基準となります。また、研究プロジェクトにおける参画や役割遂行の程度についても考慮します。演習Ⅰ~Ⅳの評価は上記の到達目標に応じてなされ、「卒業論文」については、演習と別個に評価、単位認定します。 |
系統的履修 | 「調査分析の基礎A・B」の履修が必須とはいかないまでも推奨されます。観察・実験・調査で得られたデータを分析するための基礎的技術と知識にかかわる「社会調査法」の履修は必須です。2年次に履修していない場合は,演習Ⅰと並行するセメスターにおいて受講してください。 |
テキスト | 特にありません。適宜資料を配布します。 |
参考文献 | 特にありません。 |
履修上の注意・担当者からの一言 | 受講生一人ひとりの卒業論文作成につながる研究関心については、あくまで個人独自のものが尊重されますが、共同研究プロジェクトの立案・実行など演習運営については受講生同士の共同作業が重要となります。共同性を実現するため、ゼミ合宿の企画から、3、4回生合同の飲み会など、受講者全員で役割を分担します。夏季休暇中に実施するゼミ合宿では,ミニ卒論の研究計画(3回生),卒論の中間報告(4回生)に関して、プレゼンテーションをしてもらいます。 |