担当者 嵩 満也
テーマ 人間と宗教―日本文化と思想を通して考える
講義概要
(演習Ⅰ~Ⅳ)
この演習は、「世界と日本」コース所属生のための演習(ゼミ)です。
演習では、人間と宗教とのかかわりについて、日本文化と思想を通して考えていくことを共通テーマとします。近年、日本へは世界各国から多くの観光客がやって来ます。その目的はさまざまですが、特に日本文化と思想に関心を持っているようです。実は、さまざまな地域の特色のある文化や思想において、宗教が果たしてきた役割はとても大きいものがあります。たとえば、日本の伝統文化とされる茶道や華道、能や落語は、すべて日本仏教の思想と深い関わりがあります。たとえば、京都を訪れる多くの観光客が訪問する神社仏閣は、言うまでもなく伝統的な日本の宗教施設です。さらに、私たち日本人の生活様式や価値観には、日本の宗教思想が大きな影響を与えてきました。
この演習での一つの目標は、日本における人間と宗教との関わりについて探求することで、日本の宗教文化と思想について深く理解し、それを自分たちの立場から発信する力を身につけることにあります。また、なぜ日本文化あるいは京都という都市が多くの海外からの観光客を惹きつけるのか、国際的な視点から日本の宗教文化や思想の魅力と可能性について考えていくことにあります。そのようなゼミでの活動の中から、それぞれが自分の個別の研究課題を設定し、最後にはそれを卒業論文としてまとめていきます。
到達目標 【演習Ⅰ〜Ⅳ】は、個別に単位認定されます。以下に概要を示しますが、詳細は、担当教員に尋ねるか、年度初めにWEB上に掲載される各シラバスを参照して下さい。
【演習Ⅰ/Ⅱ】
  • 世界と日本のさまざまな宗教の基本的な文化と思想について理解する。
  • 日本文化と思想について知識を広め、宗教と人間の関わりについて理解する。
  • 資料収集・研究レポート作成と口頭発表のスキルを身につける。
【演習Ⅲ/Ⅳ】
  • 日本教文化と思想について理解し宗教と人間の関わりについて考える視点を身につける。
  • 卒業論文の研究テーマを設定し、作成する。
講義方法 講義は、プロジェクト毎のグループ活動を中心に、研究発表とディスカッションを行うかたちですすめていく。担当者は、各グループにアドバイスを与えるとともに、テーマ全体を理解するための概説的な授業を行う。卒業論文については、個別に時間を設定し進めていく。
成績評価の方法
  • 【演習Ⅰ〜Ⅳ】は、個別に単位認定されます。詳細は、担当教員に尋ねるか、年度初めにWEB上に掲載される各シラバスを参照して下さい。
系統的履修 仏教の思想A/B、日本の宗教、日本の宗教と文化、アジアの仏教文化、中央アジアと日本
テキスト 特に指定しない。
参考文献
  • 阿満利麿(2003)『社会をつくる仏教―エンゲージド仏教』人文書院
  • 間瀬啓充編(2008)『宗教多元主義を学ぶ人のために』世界思想社
 その他、授業の中で必要に応じて随時紹介します。
履修上の注意・担当者からの一言 ゼミはゼミ生がつくっていくものです。そのためには、まず参加すること。知ることはかかわること。かかわることは変わることです。一人ひとりが主役になって、積極的にゼミ活動に取り組むことで、大学生として学ぶことの醍醐味を味わってもらいたいと思います。そして、人間的にも大きく成長するきっかけにしてください。