Cool とは「かっこいい」とか「いかすぞ!」という意味です。


日本は従来、情報の取り入れには熱心だが発信は苦手な、「顔の見えない」国だといわれてきました。ところが、ふと気がついてみると、「日本発」のアニメ、マンガ、ポップス、建築デザイン、キャラクター、大衆文学作品などが、世界各地で多くの子どもや大人をとりこにしています。

即席ラーメン、すし、どんぶりなどの食文化も、ますます広範に広がっています。そんな「日本発」の広がりを、“Japanese Cool”と評価する声も、聞こえてきます。

振り返って、第二次世界大戦後の日本経済を引っ張り続けてきた家電製品や乗用車の輸出も、モノというより、この国で育まれてきた「生活のスタイル」という文化の輸出だった、と考えることもできます。

バブル崩壊に続く経済不振とある種の自信喪失の中で、海外で急に目に付き始めた日本サブカルチャー。その受容と展開を手がかりに、私たちの生きている現代という時代、日本という国、そしてまた、文化や社会の変容とその未来といった問題について、多角的に取り組みます。

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