- 教員氏名
- シルヴァン・カルドネル(Sylvain Cardonnel) 教授
- 専門分野
- 日本文学翻訳/日本哲学/文化研究(超芸術トマソン)/異文化コミュニケーション
- 所属学科
- 国際文化学科
私の専門分野の魅力は、日本文化や思想を、翻訳(日仏)や研究を通して多角的に捉え直し、その魅力を他者と共有できる点にあります。日本文学や思想の翻訳は、単なる言語の置き換えではなく、その背後にある文化的背景や歴史的文脈をどう読み解き、いかに別の言語で響かせるかという知的な格闘でもあります。ときには、原文に潜む曖昧さや言葉遊びと向き合いながら、異なる文化圏の読者にも伝わる表現を模索することになります。この試行錯誤の過程で、言葉の奥に潜むニュアンスや価値観が浮かび上がり、翻訳者自身の視点も揺さぶられます。
私のゼミでは、赤瀬川源平(1937~2014)が提唱した「超芸術トマソン」の概念とその美学的・芸術史的意義について研究しています。シュルレアリスム、ダダイズム、コンセプチュアル・アート、西洋の芸術哲学史と日本美学との関連を探りながら、都市空間に存在する「無用の長物」を考察します。文献研究やディスカッションに加え、京都での路上観察(フィールドワーク)を通じて現在における事例を記録・分析します。実際の都市空間に目を向けることで、日常の中に潜む「意味」や「価値」の再発見を目指します。機会があれば、関西エリアの美術館に関連する展覧会も見学します。 また、「芸術・芸術作品とは?」という問いを中心に、その哲学的な意味を探究し、現代アートや日常との関係を考察します。
国際学部では、異なる文化や価値観に触れ、自分の考えを深めることができます。大切なのは、言語を学ぶだけでなく、その背景にある文化や歴史、人々の思考に興味を持つことです。世界は多様であり、その多様性を理解し、受け入れることが、国際的な視野を持つ第一歩です。皆さんが積極的に学び、さまざまな視点から世界を見つめることを楽しみにしています。