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Faculty of International Studies

国際学部

林 則仁

林 則仁
教員氏名
林 則仁(Hayashi Norihito) 准教授
専門分野
イスラーム美術史/イスラーム建築美術史
所属学科
国際文化学科

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(先生の)専門分野の面白さを教えてください。

神の教えが日々の生活の至るところに及んでいるイスラーム世界において、建築や美術には象徴性や機能性だけを見ても多くのものが備わっています。また、東洋と西洋のあいだで生まれたイスラーム文化は東西どちらの文化からも影響を受けて発展したため、幅広い文化交流の足あとが建築や美術に残されている点もおもしろいです。
なぜ世界遺産にも登録されているスペインの《アルハンブラ宮殿》やインドの《タージマハル》はイスラーム建築の代表格とされているのか、なぜ偶像崇拝を禁じるイスラームの世界で人物や動物が多く描かれるのか、などその理由をひも解いてみれば、イスラームという宗教や社会が生み出してきた多様で独特な文化のかたちを視覚的に知ることができ、イスラーム美術のおもしろさをきっとわかってもらえると思います。
世界の美術のなかでも、とりわけイスラーム世界の美術は日本で馴染みがありません。そのため、多くの人は大英博物館、ルーブル美術館、メトロポリタン美術館などで広大なフロアがイスラーム美術の常設展示のために設けられていることに驚くかもしれません。実際、欧米ではイスラーム地域の美術が主要な地域美術の一つとなっており、世界では数多くの研究者がイスラーム美術の諸相をさまざまなアプローチで解き明かそうとしています。日本でイスラーム美術はまだ希少な研究分野ですが、研究活動をとおしてその文化的価値や魅了を多くの人に知ってもらい、日本の人たちにも関心を持ってもらうおもしろさもあります。

先生のゼミに入ったら、どのような活動を行うことができますか。

ゼミでは「アートを読み解く」というテーマで研究に取り組みます。
人間は絵画や彫刻、建物や工芸品、衣服や道具などのアートを制作してきましたが、それらにみる図像、モチーフ、色彩などは、その地域・時代の文化、社会、宗教、思想、風土や民族性などの特性を色濃く反映していると同時に、他の文化との直接/間接的なつながりを伝えてくれます。そのようなことを多角的な(国際文化学的な)視点で読み解いてみようという試みです。
ゼミ生たちは、ダヴィンチやゴッホなどの西洋絵画はもちろん、キリスト教の教会建築やイスラームのモスク建築、屏風絵や浮世絵などの日本美術、仏像や寺院建築などの仏教美術、家具やインテリア、モダン建築やファッションにいたるあらゆるジャンルのアートを研究対象として取り上げています。

国際学部の学生の皆さんやこれから国際学部を目指す方にメッセージをお願いいたします。

まずはいろんなことに興味・関心を持ってみてください。そうすれば、なにかを「知る」「考える」ということがおもしろくなってきます。国際学部では幅広い学びを得ることができるので、きっと世界の見方が変わってくることと思います。

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