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Faculty of International Studies

国際学部

UC Berkeleyでの生活
Amazing class at UC Berkeley

UC Berkeleyでの授業では5月23日から7月1日までのセッションA・7月5日から8月12日までのセッションDに分かれており、2教科ずつ興味のある授業を自分で選択することができました。ここでは私が受講した実際の授業内容や時間割、そして留学先での勉強に役立つ情報を紹介していきたいと思います。

セッションA

L・・・”LGBTQ:Sexuality and Social Work”
J・・・”Journalism”

セッションD

G・・・”Gender Studies”
S・・・”Speech and Debate”

LGBTQ:Sexuality and Social Work

この授業の教授は社会福祉士としても活躍していたので、社会福祉の視点を合わせながらセクシュアルマイノリティと呼ばれるLGBTQの人々について学びました。また同時にジェンダーや性に関わる問題も多く扱われ、授業を通して自分自身のセクシュアルアイデンティティを考えることができました。日本でも近年はいわゆるオカマタレントがよくテレビに出ていますが、みなさんは彼らのアイデンティティやセクシュアルマイノリティとしての経験を考えたことはありますか?

珍しい授業

私は以前から女性が、女性だからという理由で他の性別の人よりも悪く扱われるという問題に興味がありました。この場合と同じようにセクシュアルマイノリティの人々も、彼らの持つアイデンティティがほかの人よりも少し違うという理由で、不平等な扱いを受け悩んでいることを知りました。日本では未だ、このような個人の性別や性に関して学ぶ機会が非常に少なく、LGBTQという意味さえ知らない人も多いことが現状です。こういった意味を含めて珍しい授業であり、もっと多くの人が受講するべき授業だと感じました。

クラスの雰囲気

この授業は15人ほどの少人数クラスで行われ、生徒同士が近くに座っていたので授業内容だけでなく、プライベートなことも話しやすい環境でした。また生徒同士だけでなく、生徒と教授の距離も近かったのでリラックスしながら授業を受けることができたと思います。
私自身もともとは恥ずかしがりやだったので、授業中に発言することは日本語でも難しいものでした。しかし、この授業を受けると自分の意見や質問を授業時間外ではなく、その場で発言することによって授業内容をよりおもしろくさせるエッセンスになることに気づきました。少人数クラスということもあり、比較的に発言しやすい環境だったので、何度も挑戦してみました。最初の方は、うまく自分の考えをまとめることができませんでしたが、挑戦しているうちにどのように発言すればよいのかが分かってきました。意見をしっかり聞いて、その意見に付け足しをする、共感するなど、しっかりと聞いてくれるクラスメートと教授に出会えたことも成長につながったと思います。

どんなことを学んだ?

この授業では、LGBTQに関する問題・性に関する問題・セクシュアルアイデンティティなどを様々な種類の読みものを通して考えました。例えば、リーディング課題として学術雑誌だけでなく、最近のニュースや学生が興味をもった記事などを読み、それについて考察したレポートを書きました。また、これらのリーディング課題の内容を、授業中にディスカッションして考えを深めていきます。さらに週に1度Sexual Narrativeと呼ばれる自分の性に関する体験や変化を書くという課題がありました。これは自分自身を知り、セクシュアルアイデンティティについて考え直すことができる欠かすことのできない部分だと感じました。多くのリーディング課題にふれることで、LGBTQとされる人々の状況を理解し、どのように彼らのアイデンティティを尊重していくかをつかめたと思います。

セッションD

サンフランシスコで行われたLGBTQを主張するパレード

また、授業を通して自分で学び・考え・調べることが増えたので、授業時間以外にもLGBTQ問題に関心をもつきっかけとなりました。

ワンポイントアドバイス

少人数クラスで最も難しいことは学生同士のディスカッションに途中から参加するということです。彼らの主張を理解し、自分の意見をまとめて述べることには大変苦労しました。なので私はまず学生同士のディスカッション内容をしっかり聞き取ることからはじめました。また、自分自身もディスカッションに参加できるように、意見があるときは1番先に述べることを心がけていました。誰よりも先に意見を言うことで、ほかの人の意見と重なることなく議論内容の中心になることもあります。1番先に発言することは緊張しますが、アイデアが浮かんだらすぐに言ってみましょう!

Journalism

このクラスは今年できたばかりの新しいクラスであり、主にカメラ撮影やビデオ作成の方法など技術的な面はもちろん、最新のメディア技術だけでなく、歴史を学ぶこともありました。さらに週に1回、ゲストスピーカーがクラスに来て、彼らの斬新なメディア技術でストーリーを伝える方法に驚きました。ここでは、新しいことを学べる、また実際に使える技術を学べる座学の時間だけでなく、自分たちで学んだことをアウトプットする機会もたくさんあり、バランスのとれた授業でした。

なぜジャーナリズム?

私は国際学部グローバルスタディーズ学科に所属しています。一見ジャーナリズムとは何の関係もないように見えますが、じつは切り離せない関係があると思います。例えば、グローバリゼーションに関係するニュースを伝えるにはどのようにすれば良いでしょうか?さらに言えば、グローバリゼーションを伝えるためにはどのような方法が考えられるでしょうか?つまり、ジャーナリズムとは何かのニュースや、自分の意見を他の人に伝えるためための方法だと考えたので、自分の学科と全く異なる分野を選びました。

クラスの雰囲気

クラスの人数は100名程度で、人数が比較的に多いにも関わらず生徒と教授の距離が近い雰囲気の良い授業でした。人数が多い授業の場合、居眠りをしたり、携帯電話をつかってしまう生徒もいることが日本の大学生の現状です。しかし、UC Berkeleyの生徒は学ぶこと自体を楽しんでいるように見えました。彼らは気になることがあると教授が話している間でさえも積極的に質問をします。また、他の生徒の意見を聞くことをとても大切にしています。授業中に生き生きとしたディスカッションを学生同士で行い、気が付けば友達になっていた!なんてこともありました。クラス全体がまとまり、能動的に学ぶことができる環境だったと思います。

どんなことを学んだ?

この授業ではメディアの歴史や、最新のメディア技術を様々な分野に携わるゲストスピーカーから学ぶことができました。大部分はカメラやビデオ撮影と編集などの技術面を学ぶ機会が多かったので、座学だけでなく実践的に学べたと思います。例えば、実際に外に出て写真を撮影し、それを授業中にディスカッションをすることがありました。ほかにも3人グループで7分ほどのビデオを撮影・編集するプロジェクトがありました。私たちのグループではこのプロジェクトを通じて、クィディッチ(ハリーポッターで描かれている架空の球技)の選手にインタビューをする機会を得る事ができました。

このように授業を通して、様々な人に会うことができ貴重な体験ができたと思います。全体的にアカデミックな内容よりも、技術面を学ぶことが多かったので、将来メディア関係の仕事に就きたい人にはおすすめの授業でした。

インタビューをしたクィディッチ選手

ワンポイントアドバイス

大きな教室で受講する場合はなかなか質問や意見を言うことをためらってしまいます。しかし、そんな時はUC Berkeley生がどのような内容の質問をしているのか・何を考えているのかなど、質問や意見の言い方を彼らから学ぶとよいと思います。また、全体の場で発表することをためらった場合でも、隣に座った人には挨拶などをして話しかけると、友達ができやすくなり授業もさらに楽しくなると思います。

Gender Studies

この授業ではジェンダースタディーズの基礎知識を学びながら自然と人間の間に生まれる愛を考えました。つまりここでは、ジェンダースタディーズを自然や環境テーマの視点から学びます。また週に1度、授業の中で映画を見て、その内容を批判的に読み取り授業でディスカッションを行いました。ジェンダースタディーズを様々な学術論文・小説・映画などを用いて学ぶ、とても興味深い授業だったと思います。

クラスの雰囲気

クラスの人数は約30人で、様々な国の学生が集まっていました。アジアからの学生が多かったためか、授業内のディスカッションはあまり活発的でなかったものの、それぞれが自らの意見を持っていたので、興味深い意見を聞くこともできました。 また、推定70歳前後のおばあさんが授業に来ていて、いつも積極的に議論をしていました。このように良い成績をとる目的ではなく、自分の学問のために授業を能動的に受ける姿は多くの学生を刺激していたに違いません。クラスメートだけでなく教授がとても寛容的だったので、自分の意見や質問をしやすい環境であったとも感じました。

どんなことを学んだ?

この授業は単にジェンダースタディーズの基礎を学ぶものではありません。ジェンダースタディーズを自然や環境の視点から読み解きます。例えば女性が男性の支配下に置かれている状況は、自然が人間の支配下に置かれている状況と似ているということを授業内で学びました。また映画を通して、女性と自然がどのように描かれているのかを考察し、批判的に考えた意見を授業でディスカッションしました。リーディングの課題から、ジェンダースタディーズや自然学について学び、それらの知識を合わせながら映画を見ることで、より批判的に考えることができたと思います。このように、ジェンダースタディーズを新しい視点から学び、そして同時にクリティカルな考えをする能力を養うことがこの授業を通してできたと思います。

ワンポイントアドバイス

授業の内容を聞き取り、自分の考えをまとめ、意見を述べるということは第二言語を使う人々にとって大変なことです。たとえ意見があったとしても気が付いたら、もう授業内容は先に進んでいた!などということもあります。しっかり自分の意見や質問をするチャンスを逃さないためにも予習が必ず必要です。自分は何を言いたいのか・何を質問したいのかをあらかじめ考えることで、発言のチャンスをつかみやすいだけでなく、授業内容もより理解できます。

Gender Studiesの授業でお世話になった教授Gender Studiesの授業でお世話になった教授

Speech and Debate

この授業は語学を学びたい学生にも適した授業であり、授業時間の半分をスピーチ、そして残り半分はディベートを学ぶ形式でした。実際にスピーチやディベートを行う時間はもちろんありますが、スピーチの構成やディベートの基礎知識などの座学の時間も多く含まれていました。また、フィールドワークがあったので、スピーチ大会をクラス全員で見学する機会や、スタンフォード大学の生徒とディベートをすることもありました。このように、座学・フィールドワーク・実践のバランスがとれた授業だと思います。

クラスの雰囲気

このクラスはアジア圏から来た留学生が多かったと思います。彼らも私たちと同じように英語を学んでいる最中なので、教授は比較的にゆっくりと話していました。
なので、はじめて留学に来た人でも安心して授業を受けることができる環境だったと思います。また前述したようにアジアからの留学生が多いので、同じ境遇を分かち合うことができ、友達をつくりやすい環境でもあったと思います。

どんなことを学んだ?

まずスピーチの授業では、スピーチをする際の構成の作り方や感情表現の方法を学びました。何気なく聞いている有名なスピーチにも、実は論理的な構成がきちんと組み込まれていることを知りました。授業内では2回クラスメートの前でスピーチをする機会がありました。1回目は著名なスピーチを暗唱する・2回目はオリジナルのスピーチを作成しました。スピーチを作成し暗唱するだけでも十分学びにつながりましたが、ほかの学生のスピーチを聞くことで、そこからさらに学ぶことがたくさんありました。またフィールドワークでTHE MOTHというバークレーで有名なスピーチ大会を見学することができました。

もちろんすべて英語のスピーチを長時間聞いているのは大変でしたが、まるでTEDを見ているような貴重な体験だったと思います。スピーチは人の心に何かを訴える1つの方法だということを、この授業を通して感じることができました。

ディベートの授業では、どのように議論を構成していくかを学びつつ、簡単なテーマのものから練習を繰り返していきました。ディベートでは、話す・聞く・考える、この3つのことが重要になるので英語力が鍛えられたと思います。またディベートのテーマはあらかじめ決められていましたが、自分たちでそのテーマを調べて議論を行ったので、新たな知識も増えたと思います。フィールドワークとして実施されたのは、スタンフォード大学の学生とのディベートです。その学生はカリフォルニア州のディベート大会で1位に選ばれた人だったので、とても刺激を受けた良い経験でした。


THE MOTH

ワンポイントアドバイス

私は留学中にクラスの中で友達をつくるにはどうしたらよいのだろうと悩んでいました。思い切って隣に座った人に挨拶をする・わからない部分をだれかに聞いてみることで、友達をつくるきっかけになると思います。しかし、もっとすぐに仲間を見つける方法は授業中に発言をすることです。最初はどんな内容でも構わないと思います。大切なことは発言をして自分の存在をアピールすることだと思います。

終わりに・・・

私自身、UC Berkeleyでの留学経験を通して勉強面だけでなく、多様な仲間たちとの交流を通して様々なことを学び成長できたと思います。留学前は不安で仕方がありませんでしたが、あえて厳しい選択をしてよかったと今では思います。これから留学に行く方はどんな時も外に1歩踏み出す勇気を忘れずにいてほしいと願います。
最後まで留学レポートを読んでいただきありがとうございました。

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